笑う経営とは
今月はまず、笑う経営の精神をおさらいしましょう。
笑う経営って何でしょう。それは、笑う関係づくりができている企業です。お笑い芸人を養成する会社のことではありません。吉本のような興行会社でもありません。もちろん世間からもの笑いにされるような経営のことではありません。笑う経営とは、
社員が笑う お客様が笑う
取引先業者が笑う 地域住民が笑う
そして会社の入り口が笑う、そんな経営をしている会社のことです。
会社の商品・サービスにお客様が満足して笑い、その会社の社員がそこで働く喜びをもって働き、仕入業者が喜んでその会社に納入し、その会社の周辺に住む住民の役に立つことをし、その会社をとりまくすべての人々を幸せにする会社です。 それは、関係する人たちが満足し、幸せな関係が出来ている企業のことです
この場合、「笑う」とは単にほほ笑みを浮かべたり、おかしくて、面白くて声を出す「笑う」行為のみではなく、満足したり、幸せな気分を味わったりすることも含む広い意味での「笑い」なのです。
企業には先ず、経営者がいます。会社は株主のもので、経営担当者に委任して経営を行うと教科書には書いてありますが、実際は逆ですね。まず事業家がいて、事業ビジョンを実現するために出資者を募ります。ですから、まず最初の関係は、企業-株主との関係が生まれます。
次に、それでは資金が足りない場合、銀行から借りるわけです。そこで次は、企業-金融機関の関係です。
実際に事業を行っていくためには働いていただく実行部隊、すなわち社員が必要です。3番目は企業-従業員の関係です。
企業は全ての価値を自前で作ることはできません。多かれ少なかれ、他の企業に必ずお世話になります。仕入業者、下請業者を始めとする様々な企業に支えられているという側面があります。企業-仕入先の関係です。
支えられているといえば、企業のご近所から地域社会があります。事業活動を行う上で、企業は図らずも、廃棄物を出したり、渋滞を引き起こしたりします。それに対して周辺の住民や自治体の理解と協力が得られなければ事業活動を続けることはできません。企業-地域社会の関係。
そして、最後は企業の存続になくてはならない存在、お客様です。いうまでもなく、企業-顧客の関係です。
まとめますと、
1.企業-株主 (健全経営、適正株価と配当)
2.企業-金融機関 (健全経営、安心融資)
3.企業-従業員 (社員の自己実現、安心生活)
4.企業-仕入先 (利を分け合う適正取引、共に成長)
5.企業-地域社会 (社会を豊かにする付加価値創造、納税、
雇用機会の創出、資源循環、環境美化等地域社会づくりへの貢献)
6.企業-顧客 (顧客満足、安心安全な商品とサービス)
です。この6つの関係が、どんな企業にも存在するのです。6つの関係がみんなハッピーな関係である経営が「笑う経営」です。これら6つの笑う関係を作るのが経営者の仕事です。笑う経営が実現できたときこそ、経営者が真にハッピーになるときです。それで笑う経営が完成します。
ユダヤ商法の笑い
さて、世界の商人といえば、華僑とユダヤ商法です。どちらも異国で、逆境の中、ビジネスの成果を大きくあげています。彼らはなぜ大きな商売を成功させていくのでしょうか。
駆け引き上手とか、言葉巧みなどの、決して表面的な手法のうまさではありません。どちらも単に商売上手というだけでは到底語りつくせません。商売をする上の精神的土台は深く、華僑は儒教が、ユダヤは聖書と聖典タルムードが基盤となっています。
それぞれ先祖代々から長年伝わる商売上の叡智が蓄積され、それが成功法則や商法戒律となって結実しました。現役の華僑やユダヤ商人はそれを大切にし、忠実に守っているのです。華僑には主なもので7つの成功法則があり、ユダヤ商人には商法10戒があります。
ユダヤ人は知ってのとおり、流浪の民です。国を追われ世界に分散し、異国の地でも自力で業を起こし、生き残ってきました。それは今の日本で起業を果たすのと比較にならないくらい悪条件の中での起業だったと思います。
どうしてそんな力がこの民族にあるのか、どこからそんな力が生み出されてくるのかを知ることは、これからの日本にとって、大いに参考になると思います。
ユダヤ商法全体についてはまた機会があったら触れることにして、今回はその中で、商法第5戒は「笑え」に焦点をあててお話します。
笑えとはストレートですね。ユダヤ民族は歴史的にジョークを大切にしてきた「笑いの民族」です。ユダヤ人にとってジョークは、ただ楽しみのために笑うのではありません。ジョークは知性を高める訓練でした。だからジョークのことをユダヤでは「知性の砥石」と呼ばれています。ジョークを意味するヘブライ語「ホフマ」は同時に「叡智」という意味も持っているのです。もう一つ、ユダヤ人にとって笑いは、逆境を乗り越える勇気を与えてくれるものだったということも忘れてはなりません。
17世紀後半、ユダヤ商人、ネイサン・マイヤー・ロスチャイルドは、ジョークを駆使してイギリス宮廷、ロンドンの社交界に食い込んでいき、金融業者として成功、巨万の富を手にしました。
ユダヤ人は幼いころから家庭の中でジョークに囲まれて育つので、自然とジョークの達人になるのです。
アインシュタインやフロイトも学者と同時にコメディアンでした。ユダヤの天才たちもジョークをこよなく愛したのです。優秀なユダヤ人の頭脳はジョークによって培われたといっても過言ではないようです。
それではあなたもユダヤのジョークで知力を磨いてみましょう。まず左記のジョークを読んでください。さて、最後にラビン夫人は何と言ったのでしょうか?ラビン夫人のセリフを考えて下さい。(答えはお問い合わせ下さい)
ほら、知性が磨けたでしょ。
もう一つ、あなたのお店にお客からクレームが来た時の正しい(?)クレーム処理方法をご紹介しておきましょう。きっと使う時が来るはずです。